一般的にノウサギの食料としては、草本類(いわゆる草)の茎と葉、木本類(いわゆる木)の葉や‘つぼみ‘あるいは、
皮や小枝があります。
もっとも好むのは、草の中では、クローバー・クズ・マメ科の植物・イネ科やササ類などイネ科の植物。
木の種類では、サクラ類やリンゴなどバラ科のもの、あるいはハギやにせアカシヤなどのマメ科のものを好むようです。
バラ科の木ですが、リンゴやナシなどの栽培種の枝・葉が好まれるようです。
食料がない冬の間、リンゴ園の若い木の皮をかじって食べたりもします。
ノウサギが、害獣といわれる所以ですね。
害獣といえば、植林木のヒノキやスギの5年以内の若い木に加害する事も問題になっています。
ヒノキやスギは本来ノウサギの好みの植物ではないのですが、周囲が大木になり林床に陽光が当たらなくなると
餌となる雑草が減少してしまい、本来は好みでない積雪の上から出ている若い部分を食べざるおえないという状況が
発生しているのかもしれません。
しかし、ミルの日頃の様子を見ていて感じる事ですが、大変な好奇心の持ち主である事は間違いありません。
初めて見る1畳程のダンボール箱数個にも、数時間は、警戒してますが、静物と判断するや齧る・乗る等の
遊んでいるとしか思えないくらいリラックスした態度を取ることがあります。
その点から考えると植物の少なくない時期に新しく植樹された若木に、興味を持ち、
好奇心から齧ってみるということもあるのではないかと考える事もあります。
土を食べる事ですが、あまり研究資料がありません。
サルでは、一般的に土を食べる事がよく知られています。
そこから、想像するに、理由は2つかんがえられます。
一つは、植物はタンニンを多く含みますが、これはたんぱく質の消化を阻害する作用があります。
粘土は、タンニンと結合してたんぱく質の消化を促進する働きを持っているので土をたべるのではないか
という考えです。
もう一つは、カルシウム・マグネシウム・カリウムなどミネラルの補給の為に食べるという考えです。
これは、人間の飼育下であれば、不足部分を補う意味での補助食品を利用すればいいのですが、
タンニンについては、時々は植木鉢に植えた植物をそのままあげてみるのも一つの方法かと思います。
ミルには鉢植えの雑草を、プランターのままあげる事があります。
これは、台風などの天候の悪化や所要で、雑草が手に入らない時の為の非常食として作ったのですが
実際、あげてみると雑草だけでなく土を食べる場面をたまにですが、見る事があります。
でも本によっては、栄養的に必要ないと書いてある本もあります。
また、小鳥の砂遊び用の砂を、自分から進んで食べていたという話も載っています。
どちらにせよ、世話をする方の考え方一つでしょう。
食べ物について